外食/宿泊業実績インタビュー

特定技能外国人採用企業インタビュー【全国・首都圏/外食分野】#2

2023年03月02日 | 外食/宿泊業実績インタビュー
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食業界に広がる人手不足の状況を打開する一手となり得る、特定技能制度。
会社にとって、外国籍社員はどんな存在なのか?日本人従業員の反応は?
実際に特定技能1号社員を迎えた企業で、どんなふうに受け入れられているのか。
申請や、採用後のフォローについて聞きました。

会社概要

株式会社HUGE 様
〇外食分野
〇従業員数 
 1288名(2022年12月現在) 
〇全国 
 31店舗(2023年2月現在)

東京・横浜を中心に京都・沖縄など国内に31店舗のレストランを展開する株式会社HUGE様。
RIGOLETTO(リゴレット)をはじめ、画一的なチェーン店には無い個性豊かなレストランを運営しています。

はじめに

インタビューに回答してくださったのは採用・教育全般をご担当される原田様、大滝様。
今回は、原田様にお答えいただいた内容を中心に編集しました。

〇Human Resources マネージャー  原田 聡子(はらだ さとこ)さま
 2014年1月入社。前職は人材系の営業職。以前は同業の外食業に勤務。
その際、現HUGE代表の新川さまと一緒に働いていたそうです。
人材系営業職の頃、1ユーザーとしてHUGEグループのレストランを利用していました。外食業界に戻りたい、と思いHUGEへ入社。

東京・原宿にある本社オフィスのエントランスには、30以上ある店舗のショップカードが並んでいます。

外国人従業員に対しての日本人社員の反応は?

外国籍の従業員は、日本人の従業員と同じ。
会社にとってなくてはならない存在。

――本日はお忙しい中、お時間いただきありがとうございます。まず、お二人は特定技能1号人材に関わる、どんな業務を担当されているか改めて教えてください。

原田様:特定技能1号に関わることだけでなく、業務全体で言うと、採用、教育全般に携わっています。
採用は、まず私たちで人材の募集、書類選考を行います。店舗責任者の面接後、特定技能人材の場合は在留資格申請から入社後のフォローまでを行っています。
大滝が新卒採用と特定技能人材の採用・申請書類の作成など内定後のフォローを中心に担当し、私、原田が総括という役割です。

――貴社にとって外国人従業員というのはどんな存在ですか?

原田様:正直、日本人と何も変わらない、いち従業員だと思っています。
創業当時から外国籍のスタッフが在籍しており、いることが当たり前でした。
弊社の運営するレストランは、外国籍のお客様も多いですし、私たちにとっては無くてはならない存在です。

――貴社では店舗に外国籍の従業員が加わる際、既存の日本人社員はどのような反応をしますか。

原田様:日本人従業員が加わるのと何も変わらないです。日本人だから、外国籍だから、この業務だけを担当する、というような分業もないので、日本人社員にとって、「外国籍だから」という壁みたいなものはないですね。
新卒社員が「ここまで(外国籍スタッフが)多いと思わなかった」と驚くことはありますが、その後は馴染んでいきます。
入り口では、日本人の新入社員が外国籍スタッフと働くこと、外国籍スタッフが多いということに驚いていても、入社して働いていればそれが普通になり、馴染んでいくんです。

RIGOLETTO WINE AND BAR店舗内装(公式サイトより引用)

.

――「日本人従業員が加わるのと何も変わらない」ということですが、貴社の従業員が職場の多様性を受け入れることに寛容な理由などは思い当たりますか?

原田様:少し大きな話になってしまいますが、HUGEはもともと日本だけで展開するつもりがないんです。代表の新川(しんかわ)が、日本だけのレストランビジネスとは考えていなくて、世界のどこへ行っても通用するレストランでありたい、ワールドスタンダードでありたい、という志を掲げてやってきています。そもそも、「外国籍だから」という概念が無い、と言ってもいいかもしれません。一緒に働く日本人従業員もその信念、ビジョンに共感して入社してきています。

6~7年前、飲食業界はアルバイト比率が高く、社員は少人数で、天候やお客様の入りに合わせて人員を調整することがスタンダードでした。しかし、当初からHUGEはその逆でした。社員比率を上げていつでもベストな状態でお客様をお迎えするという方針でした。その中で、外国籍の社員の比率を増やして運営していこう、ということが中期経営計画に盛り込まれていました。今、それがそのまま実現しているんです。日本人の働き手だけではいずれ足りなくなる、という危機感も背景にはあります。しかしそれだけではなく、違う国の人と働くことで、お互いの文化を知るだけでなく、仕事に生きてくるんです。

お客様から難しいご要望を頂いた際、日本人なら従業員が何度も謝ったり、傷ついてしまうようなシーンで、海外で働いていた経験を持つ人は「きちんと説明すればわかってくれる」というアプローチをしてくれたり、良いメンタリティの共有があって、そういうことで日本人社員の人間力も高まります。それは従業員本人にとっても会社にとってもメリットになりますよね。

特定技能1号人材を採用したことによる変化

自分たちで手を動かすことで、特定技能1号の雇用支援の
ノウハウが自分たちのものになっていく。

――貴社での特定技能1号人材の採用が始まったのはいつ頃ですか。

原田様:2019年に一度チャレンジしましたが、申請書類数がかなり多く初めてのことでの手探りでとても大変でした。また、申請を進めていた外国籍スタッフが急遽帰国しなくてはならなくなり、実際には申請を取り下げましたが、その際の大変というイメージが強く残ってしまっていました。
その後、2022年に広済堂様に出会い、このサポートがあればもう一度チャレンジしたいと思い、特定技能の面接を始めました。そして2022年7月に、会社として1人目の特定技能1号人材が入社することになりました。

――募集開始にあたり、懸念点や不安な点はありましたか。

原田様:特定技能1号の採用を進めていきたいと考えていたものの、思った以上に(特定技能1号での就職を)希望している外国籍の方を探すことがまずは困難なのかもしれないと感じました。
そんな折、広済堂グループから人材の紹介と、システムを活用して特定技能人材の管理ができるというお話を聞いて良いきっかけだと思い、(特定技能人材の採用を)始めることにしました。

――実際に雇用してみて、印象に変化はありますか。

原田様:(実際に雇用した特定技能1号人材について、)書類選考や面接のフィードバックからの印象で、もう少し言語が壁になるかと思っていましたが、店舗メンバーとのコミュニケーションも問題なく、職場に馴染みました。

また、採用に関する(広済堂グループの)サポートがとても心強かったです。選考も申請もわからないことだらけで、毎日(広済堂グループの)担当の方に電話をしていました。申請書類の言葉は普段使わない言葉や言い回しもあって難しいですし、入管にはこの時間帯に電話したほうがつながりやすい、とか、行政書士さんには教えてもらえない細かいアドバイスもありがたいです。

こんなにしっかりサポートをしていただけるのは想定以上で、そこは心強かったです。ここ大きく書いてくださいね!(笑)
書類のどこにチェックを入れるとか、次に何をすれば良いかわからない中で、なんでも質問していい、という安心感があります。
自分たちで手を動かす(実際に申請書類を作成する)ということもあり、緊張感もありますがサポートのおかげで、自分たちにノウハウが溜まってきていると感じます。

――継続的に特定技能1号人材を採用していく計画でしょうか。

原田様:今後も積極的に採用していきたいです。
(広済堂ビジネスサポートから)紹介される候補者の皆さん良い方が多くて、面接に長い時間をかけなくても良いという点が、実際に面接をする店舗の責任者にも好評です。
特にスリランカ籍の方は、丁寧な気遣いをするところや目上の方への配慮があるところなどが日本人との親和性が高いように感じています。
特定技能で入社した社員が3か月で昇給した例もあり、今後も期待しています。

――特定技能で入社した社員の方へ、今後期待することを教えてください。

原田様:現在も色々な国籍の方を募集・採用していますが、今後様々な国籍のリーダーがそれぞれ出てくるといいなと思っています。私たちだけでなく、現場のリーダーもそれぞれのメンバーの生活サポートやメンタル面のケアができるようになると、より良い職場になっていくと思います。
国籍が様々なので、相手を知り、受け入れること、どちらか一方だけでなくお互いの文化を伝え合うことでコミュニティが広がっていくところが良いですね。
外国籍の社員も日本人の社員も等しくチャンスがあるので、今後様々な国籍のリーダーが生まれ、さらに店長と共に店舗を運営するシェフ(料理長)にもなっていってもらえることを期待しています。

――今後、外国籍のメンバーの中から店舗のトップが生まれてくる日もそう遠くない未来になりそうです。本日は貴重なお話ありがとうございました。

※内容は2023年2月時点のものです。

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